京都市の岡崎といえば、平安神宮の壮大な鳥居をシンボルに、
図書館や催事会館・美術館などが集まる「文化ゾーン」。
1960年に建築された京都会館が、改修改築工事で生まれ変わったのも記憶に新しく、
あのとき、京都モダニズムを代表する前川國夫が残した名建築としても名高い建物を「捨てて」しまうのか、
どんなカタチに成るのか、結構な論争になったと記憶しています。
はたして生まれ変わった京都会館改めロームシアター京都は 現代ならではの自由な発想の動線や場所が、
生まれ変わる前の面影もちゃんと残した建物に組み込まれ、とても魅力的です。
新しく整備された動物園は、疎水をはさんだ車道からきりんさんがゆっくり歩く姿が見えるレイアウト自体がチャーミング。
とにかく 「壊して新しく」とはひと味違うリニューアル、
京都の底力なのかもと思いつつ。
さて、シンボリックかつ壮大な平安神宮の鳥居の左右には、
京都市近代美術館と京都市美術館が向かい合わせに建っています。
京都市近代美術館は 名前の通りモダンアートに軸足を置いたコンセプトで、
個人的には、和紙のような繊維を挟み込んだガラスでかこまれた階段や
オブジェのようなベンチを東山を一望するホールに置いたゾーニングが印象的で、
素材・カタチがかっこいいモダンをとおして、建物そのものに興味を持った初めての体験でもありました。
向かい側の京都市美術館がいま リニューアル工事による休館中なのはご存じでしょうか?
これまた 京都会館以上に歴史がある、第二次世界大戦も経験した日本の公立美術館ではもっとも古い建物です。
1930年代の帝冠様式という、クラシックな洋風建物に和風の屋根を掛けた和洋折衷の独特な風貌。
さて、これもまたどのように生まれ変わるのかと思っておりましたが、
マジックアワーから夜に向かう時間、元の建物の下になんとも幻想的な光のリボンが出現してました。
ちょっとこれは感動すら覚えます。
建物左手にカラフルな光が気になる一角が。。
近寄ってみるとこんな感じ。
じつはこれ、プレオープニングイベントとして企画された鬼頭健吾氏のインスタレーション「ghost flowers」。リニューアルオープンを祝いはじけるcelebating colors 、オープン後も新作展示が予定されているそうです。オープンまでの時間を埋める今だけの色彩の世界、生まれ変わった岡崎を訪れるならマジックアワー以降がお勧めです。
リニューアルオープンは、3月21日だそうです。意外性が格好良く期待は高まるばかりなり・・・
生まれ変わる岡崎、そこここに つぶして新しくするだけではない、時間に対するリスペクトが感じられるのが、
ちょっと京都ってかっこいいなと うれしくなります。。(たまには京都愛^^;)
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