こんにちわ。
ここ数日、朝晩ずいぶんと冷え込むようになり
冬の気配を感じる今日この頃です。。。
先日、父の墓参りのため久しぶりに北九州に里帰りしてきました。
新幹線で小倉まで行き、博多行きのJRの在来線に乗り換えます。
普段は、銀色×赤色の電車に乗り換えるのですが。。。
なんだか見慣れない電車が入ってきたので写真をパシャリ♪
私、乗り鉄さんとか撮り鉄さんとかのオタク的な部類には属しません。
が。。。
ジャンルを問わず魅了されるデザインが時々あります。
今回のこの新型車両も個人的にひと目見るなり気に入ってしまいました。
真っ白な車体と遮熱ガラスのブルーの部分とオレンジのワンポイントの大きさが絶妙なバランスでなんともシンプルで洒落た感じのデザインに仕上がっていました。
車内のロングシートも局面処理を施したプライウッドフレームにモケット生地のクッションが合わせられており、落ち着いた色行きながら色とりどりで車両内外にJR九州さんのやる気を感じます!
この電車、特別列車とか特急とかではなく、あくまでも通勤なんかに利用される在来線の各駅停車です!
関西の在来線でここまで凝った作り込みの電車を見かけることがないので新鮮です。
このJR九州さんの車両デザインを多数手掛けているのが『水戸岡鋭冶』さんという工業デザインの大家です。
日本の多くの鉄道会社の特別車両や、特急、駅のデザインを手掛けていることで特に有名です。
JR九州の「ななつ星」「九州新幹線」、関西では北近畿タンゴ鉄道の「あかまつ」「あおまつ」などを手掛けていて、みなさんもニュースや旅番組などで一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか!?
。。。で、このシンプルに白い電車も水戸岡作品です!
そんな『水戸岡鋭冶』さん。
今でこそ、鉄道デザイナーとして一世を風靡していますが、昔は建築物やランドスケープデザインなんかも手掛けていていて、若かりし頃の刀根青年の『心の師匠』的な存在でした。
言うまでもなく一方的です。。。汗
およそ30年前、建築工学科を無事卒業した私、社会人としてスタートを切った会社は商業施設の設計を専門とする会社でした。
私が社会にでた当時はパソコンどころか部署に1台やっとワープロが導入されたって感じの時代で、図面もパースもひたすら手書き、手塗りでした。
そんな入社間もない私に、ある日先輩から仕事の依頼が。。。
「○×△の共用部の環境デザインのパースやっっといてー」
学生時代、まともにパースの課題などしてこなかった私にとっては、正に難行苦行、悪戦苦闘の連続でした。
それでも、数をこなしていると、なんとなくそれらしい作品に仕上がるようになってきたのですが、今一垢抜けしないというか、パンチ不足というか、自分の技量に限界を感じていた頃に出会った書籍がありました。
『PERFECT PRESENTATION』という水戸岡鋭冶さんの作品を集めた書籍です。
本屋・・・梅田の旭屋だったとおもいますが・・・でこの本を手に取って見たときの衝撃!
当時のオーソドックスなパースとは明らかに一線を画す構図と色遣い!
まさに、雷に打たれたような感じを今でも覚えている様な。。。思い出したような(^^;)
これぞ『運命の一冊』に出会った!って感じです。
この本を自分なりに研究して、盗めるテクは盗みまくりました!
実はこの本の中の作品の着色方法は絵の具とか、版画とかではなくオーバーレイフィルムという、色つき、柄付のスクリーントーンを貼って着色していきます。
当時、水戸岡さんクラスにもなりますと、鋭冶専用フィルムというものがあったという話です。
さすがに、鋭冶専用フィルムは手に入れることが出来なかったので、私のパースはもっぱらポスターカラーなどで着色して部分的にスクリーントーンの汎用品を貼っていましたが、それでも作品の幅は多少広がったように思います。
今では、パソコンに平面・立面データや添景、太陽光の入射角データなどを入力すれば、パースの線画起こしから着色まですべて自動でやってくれる時代になり、飛躍的にスピードアップしました。
そんな今だからこそ、パース作成で悪戦苦闘して徹夜した日々を懐かしく思い出す時があります。
この本に出会ったおかげで、曲がりなりにも30年、建築一筋でやってこられたと行っても過言ではありません。
これからも、この『運命の一冊』をたまに見返しながらニヤニヤすることでしょう。。。
例の白い電車の車窓からパシャリ♪
我が地元の代表的なテーマパークの『スペースワールド』が年末限りで閉園となります。
歳をとって長らく行く事もなかったのですが、完全に無くなるとなると流石に寂しです。
27年間お疲れさまでした。
よく見ると変なサイン
体育座り禁止??